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−14に示す。AerocommanderはWAASの位置更新に基づくリアルタイムの誘導を使用していなかったから、そのFTEについてのデータが得られていない。平均的に見てこのデータからはChallengerとConvair共GPの僅か上方にある−Challengerでは0.1m、Convairでは0.2m(この表で一符号はパイロットが“fly down”を受信していることを示す)。正規の飛行パスにその位置を維持しようとしたChallengerパイロットは1σで2.2mの誤差を得ている。Convairの性能が最も悪く、1σで3.6mの誤差を得ている。然し航空機の操縦特性、飛行制御システム及び操縦席表示の相違からConvairのFTEがChallengerのそれより大きくなっているのではないかと思われる。
?トラック横方向FTE 表3.3.1.1−14のように、FTEのトラック横方向性能はChallengerの方がConvairより遥かに良好である。これはChallengerが最新の飛行制御システムを装備した新型機であって操縦が容易であるのに対しConvairは可成り旧式で重く操縦がChallengerに比して難しいことから説明することができる。更にWAAS航法用のConvairのコース指示器(CDI)はパイロットから一次視界になく、これによりパイロットのコース維持能力が妨げられた。然し表33.1.1−13にに示すようにWAASのトラック横方向NSEがILS要件より良好であることからこの件はWAAS特有の問題ではない。上記の件については現在FAAにより調査中で旧式の航空機の問題を解決するために勧告が行われるものと思われる。

表3−3.1.1−14 WAAS進入−飛行技術誤差(機種別)

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(9)GPSWAASの総合システム誤差
?垂直TSE TSEにはNSEとFTEの両成分が含まれる。表3.3.1.1−15のデータは滑走路より約0.5NMにある200ftのDHで収集したもの。この誤差はパイロットが飛行する公称3度のGPと実位置とを対応させたものであるChallengerの場合95%誤差は約8.6mでCat ?精密進入に対するFAA及びICAOの暫定限界9.7m、11.6mより最低1.1m良好である。Convairの場合95%の期待誤差は9.3mであり上記要件を満たしているが、マージンは少ない。

 

 

 

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